令和2年(2020年)3月1日

 今日から3月。今年は暖冬の影響もあり、梅が平年より10日ほど早く開花しましたが、この天候が続けば桜の開花も平年より早まりそうです。過ごしやすい冬であった一方で、積雪がほとんどなかったため、農業や瀬戸内産業に不可欠な水の有効活用が求められる一年になりそうです。

 今日3月1日は、県立高校の卒業式です。私は、県議会の代表として岩国工業高校と岩国高校広瀬分校の卒業式に臨席する予定でしたが、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ観点から、県議会として来賓出席を自粛することとなりました。卒業生の皆様、ご家族や関係の皆様に直接お祝いをお伝えすることができないのは残念ですが、卒業生の皆様、ご家族の皆様に、心よりのお祝いを申し上げますとともに、卒業生の皆様の未来に幸多からんことを心よりお祈り申し上げます。

 卒業を迎えられる皆様の多くが18歳です。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、2年後には成人年齢も18歳とされる中、高校を卒業される皆さんをはじめ若い世代の方々は、これからの地域の発展、日本の将来を担われる方々です。若者の政治への無関心が言われますが、私は「地域の未来を決める過程に参画する」、「自分たちが生きる時代のことは自分たちで決める」、そういう思いを持っていただきたいと思います。私も地域の未来を担う政治家の一人として、若者の政治への関心をより一層高めることにも力を注いでいきたいと考えています。

 さて、テレビや新聞で連日報道されているとおり、新型コロナウイルスの感染拡大が世界に混乱をもたらしています。県内でもイベントの中止や延期が検討・発表されるなど、経済、スポーツ、教育などあらゆる分野に大きな影響が生じています。また、急遽、全国の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校が、3月2日から春休みまで、一斉の臨時休校が要請され、山口県では県立学校や市町の小中学校などで休校措置が決まりました。執行部での対応が円滑に行われるよう、山口県議会では2日から開会予定だった本会議が3日からに延期されるなど会期の変更がされましたが、県全体でこの措置が円滑に行われるよう取り組まなければなりません。水際対策も感染対策も、国民への正確で迅速な情報提供も、国が中心となって進められていますが、県や市町も、医療提供体制の整備や、迅速かつ正確な情報発信などの面で、住民の不安解消と感染予防対策に役割を果たすことが求められています。県でも対策本部のもとで情報収集や感染予防対策などの取組を進めていますが、県民の安全・安心の確保を最優先に、一方で、小中高校の休校措置への対応や、今は先行きを見通すことが難しい県内の産業や経済活動、県民生活への影響についても慎重に見極めていかなければならないと考えています。

 先日、県から岩国地域にとって大変うれしい発表がされました。岩国市森ケ原地区で平成24年度から整備が進められているバイパスが、3月22日16時に開通することとなりました。岩国市街地の外郭を形成する環状道路となるこのバイパスは、市街地の渋滞緩和や安全性・走行性の向上、山陽道岩国ICやJR新岩国駅へのアクセス強化など重要な役割を担う道路として、亡父・基成が実現に力を注いできたものであり、私も父の思いを引き継ぎ、昨年6月定例会の一般質問で、一日も早い完成に向けた取り組みを県に求めるなど早期実現に努めてきました。このバイパスの開通により、幅員が狭く高さ制限もある現道の交通課題が解消されることで、地域住民の皆様の利便性と安全性は向上しますし、産業や観光、地域間交流や連携の面でも良い効果をもたらすことが期待されます。今後も、「道路は地域の命、活力の源」との思いを胸に、地域の発展の基盤となる道路網整備に取り組んでいきます。

 2月25日、県議会2月定例会が開会しました。2月定例会は県の来年度当初予算案についての審議が中心となりますが、新型コロナウイルスへの対応をはじめ、県政の様々な課題について、本会議や委員会での審議を通じて県執行部の取り組みを質し、必要な対応を求めていきたいと考えています。


令和2年3月1日