令和2年(2020年)8月1日

 長い長い梅雨が明け、8月を目前にようやく本格的な夏がやってきました。
 毎年この時期は、田んぼ一面が鮮やかな緑から黄金色に向かって色合いが少しずつ変化してくる時期ですが、今年は曇天が続いたこともあり、まだまだ緑が濃いように感じています。
 稲の病害虫も平年より多いとの予報が出ているようですが、これから晴天が続き、無事に秋の実りを迎えられるよう願っています。

 世界中が新型コロナウイルスの影響に苦しむ中、我が国においては、今年の梅雨の豪雨が各地に甚大な被害をもたらしています。
 梅雨期の雨は農産物の生育に欠かせない恵みの雨ですが、近年、数十年に一度レベルの豪雨が頻発し、日本各地で大変な被害を生じています。このため、本県でも、昨年度末に策定した国土強靭化地域計画に基づき、大規模災害から人命や経済を守る、災害に強い県づくりを進めていますが、近年の状況を踏まえれば、その歩みをさらに加速しなければならないと感じています。

 加えて、今年はコロナ感染防止の取り組みが求められています。
 本県では、ゴールデンウィーク明けからコロナの感染者が確認されていませんでしたが、東京をはじめとする大都市部での感染拡大もあり、7月中旬以降、県外との往来がある若者を中心にコロナ感染者が相次いで確認されています。
 全国各地で第2波が来ているとも言われ、感染防止対策の強化とともに、社会経済面での取り組みが求められています。
 特に、経済の面では、一旦は回復傾向にあった地域経済が再び冷え込み始めているように感じます。
 ウィズコロナの時代には、経済を止めてコロナを封じ込めるような極端な方法に頼るのではなく、効果的な感染防止策を講じながら、社会経済活動を段階的に回復させていく、という両立を図っていくことも考えないといけません。
 そのためには、我々一人一人が、新しい生活様式を実践し、3つの密の回避、マスク・手洗い・消毒・換気などを徹底する、さらに、事業者の方々には事業別ガイドラインを遵守していただく、という基本的なことが大変重要になります。
 コロナとの闘いは、今しばらく続きそうです。
 そうであればこそ、「新しい日常」は持続可能なものでなければなりません。
 コロナの感染拡大防止対策が最優先であることは言うまでもありませんが、深く傷ついた社会経済の回復に向けて、先の6月県議会で議決した過去最大規模の補正予算に掲げられた県内経済の下支えや消費需要喚起などの諸事業が着実に効果を発揮するよう、しっかりとフォローしていかなければなりません。
 今後とも、地域の声、県民の皆様の意見にもしっかりと耳を傾け、県議会議員として、この危機を乗り越えていくためにしっかり取り組んでいきます。

 今年の小中高校の夏休みは、コロナの影響で4~5月に長期休校を余儀なくされたため、期間が短縮されるなど変則的な日程になっています。
 スポーツの全国大会や地域の花火大会、夏祭りなどの様々なイベントや行事が中止となり、悔しさや寂しさを感じておられる方も多いと思いますが、新しい生活様式を実践しながら、今年の「夏」、少しでも心に残る想い出をたくさんつくっていただきたいと願っています。


令和2年8月1日