令和3年(2021年)8月1日

 今日から8月。
 本県の新型コロナウイルスの感染者が再び増加傾向になっています。全国でも都市部を中心に感染が激増しており、東京都などに出されている緊急事態宣言の期限の延長と対象地域の拡大、まん延防止等重点措置の適用地域の拡大が決定されました。繰り返す感染の波に、事業を営む方々への更なる影響も懸念されますが、6月定例会で議決した県の補正予算でも様々な支援を行うことにしていますので、こうした支援も活用され、今の危機を何とか乗り越えていただきたいと考えています。また、マスクや手指の消毒など、基本的な感染防止対策も、引き続き徹底していただくようお願いします。

 7月上旬から梅雨前線がもたらした大雨により、静岡県熱海市では大規模な土石流が発生するなど、全国的に大きな被害が出ました。中国地方でも広島県や鳥取県、島根県で多数の住宅被害等が生じており、本県でも浸水被害や土砂崩れによる通行止め等が発生しました。お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。これまでの常識や備えでは対応できないような豪雨は、本県でもいつ起こるかわかりません。日頃から避難所の確認など、命を守るための行動に意識を向けておくことの大切さを痛感するとともに、ハード・ソフト両面にわたる防災・減災の取り組みをしっかりと進め、県民の皆様の安心・安全の確保に努めていきたいと考えています。

 7月14日、岩国基地問題議員連盟連絡協議会の幹事長として、顧問の柳居議長をはじめ、代表の槙本先生、地元市町議会の議長及び議員、知事、地元市町長とともに、国に対して、今年度末で交付が終了となる基地周辺市町への再編交付金の継続・恒久化を中心とする特別要望を行いました。国には、負担を抱え続ける岩国基地周辺地域の実情を十分認識し、今後も地域振興策を恒久的に行う責務があると考え、これまでも地元市町等と連携して国に強く求めてきましたが、国の来年度予算編成が本格化するのを前に、その重要性、必要性について改めて強く要望してきました。岸防衛大臣からは、「令和4年度以降の施策は重要。来年度予算編成においてしっかりと対応していく」との発言があり、心強く感じたところです。基地周辺地域のさらなる振興に欠かすことのできない市町再編交付金の確実な継続等に向け、引き続き責任感をもって取り組んでいきます。

 一方で、再編関連の県交付金を活用した県東部地域県立武道館(仮称)整備基本計画の素案が作られ、現在、県のホームページでパブリックコメントが実施されています。今年の2月定例会で、私は、県立武道館の早期整備に向けた取り組みについて一般質問を行いましたが、既存施設との連携や費用対効果の高い施設整備など、私が指摘した課題等にも応える素案になっていると思います。引き続き、岩国市とも連携しながら、武道の普及やスポーツを通じた幅広い交流の拠点ともなる、県立武道館の早期整備が実現するよう努めていきます。

 7月23日、東京2020オリンピックが開幕しました。
 五輪開催について、菅総理は、「やめることは一番簡単なこと、楽なことだ。挑戦するのが政府の役割だ」と述べられました。コロナ対策を徹底しながらオリンピックを開催するという、これまでどの国の誰も経験したことがない困難な挑戦に、ホスト国のリーダーとして強い決意を示された菅総理の覚悟に感服するばかりです。オリンピックが開催されていなければ、この時のために鍛錬を積んできた世界のアスリートが晴れ舞台に立つことも、コロナ禍に苦しむ世界の人々に夢と希望を与えることもできず、私たちが連日これほどの感動を味わうこともありませんでした。五輪2連覇の偉業を達成した山口市出身の大野将平選手は、優勝インタビューで、「賛否両論あることは理解しています。ですが、我々アスリートの姿を見て、何か心が動く瞬間があれば、本当に光栄に思います。」と述べられました。この状況で五輪が開催されたことへの感謝、2連覇への重圧や五輪の1年延期に苦しんだアスリートの覚悟が凝縮されているようで、心に響きます。オリンピックはまだまだ続きますし、8月24日からはパラリンピックが開催されますので、すべての選手の皆さんが最高の舞台で最高のパフォーマンスを発揮されることをお祈りするとともに、私もテレビ観戦で、特に本県ゆかりの選手の皆さんに心からの声援を送り続けたいと思います。


令和3年8月1日